ゲームと音楽のお話。
昔のゲームは、BGMなんかなくて。
「インベーダー」や「平安京エイリアン」、「パックマン」辺りまでは、効果音が流れていたようなものでした。
これらも、最初と最後ぐらいは、曲が流れていましたね。
「クレイジー・クライマー」なんかも。
多分、ゲーム中はいろんなものを動かしてるし、弾を撃ったり当たったりしたら、効果音も出さなきゃいけない。
音源は共用で、数も限られていましたから、幾つかの音源を占有して、BGMとして流しっぱなしにするのは、難しかったんでしょうね。
曲らしくなったのは、「ニューラリーX」とか、「ディグダグ」とか。
短い曲のループながら、軽快なノリで、耳に残りました。
「ディグダグ」は、主人公が動いている間だけ、BGMが鳴りましたね。
その次の世代、「ツインビー」は、長い曲だったし、2種類あった。
ボスも入れれば、5種類かな?
「グラディウス」はさらに、ステージごとに曲が違ってて、この辺りから、ゲームミュージックってジャンルができたみたいですね。
僕もこの頃から、カセットテープや、当時出始めのCDなんかでも、ゲームミュージックのソフトを何本も買いました。
さらに、ゲームミュージックは進化。
少しずつ、ハードも充実していきます。
「スペースハリアー」「アウトラン」「アフターバーナー」辺りの曲は、今でも名曲の誉れ高いです。
同じ頃、ファミコンが登場してからは、どんどんゲームが身近になっていきますが、それとともに、音楽の重要性もさらに増していきます。
「ドラゴンクエスト」や「ソーサリアン」など、RPGでも名曲が登場、雰囲気を盛り上げるために、音楽は、極めて重要なファクターになっていきました。
僕も、弟と分担して、たくさんのゲームミュージックソフトを買いました。
音楽CDを買うと、ボーナストラックとして、生バンドやシンセなどでのアレンジ・バージョンが収録されていて、これも楽しみの一つでしたね~。
そう、ハードは進化したとは言え、音源の質や使える数など、まだまだ厳しい制限の元での作曲、演奏だったのです。
その中で、その場にぴったりな曲を作る。
制限の元で力を発揮するのは、日本人、特に理系人間の得意とするところですね。
そして、その制限から解放されたアレンジ・バージョンは、ゲーム中では表現できなかった、音楽としての広がりや厚み、奥行きが表現されていて、また素晴らしかったのです。
もしかして、今のゲーム・ミュージックに、アレンジバージョンなんて、ないのかな?
音源の質量が進化して、ゲーム中でも十分なポテンシャルが発揮できるのなら、アレンジバージョンの必要性は、小さくなるでしょう。
さて、時代はスーパーファミコンになり、プレイステーションになり…
この頃やったのは、「エースコンバット1・2」「電車でGo!」「ぼくのなつやすみ」「みんなのゴルフ」「サガ・フロンティア」、「イース3・4」、ゲームボーイの「逆転裁判」とか。
どれもお気に入りで、随分やりこんだけど、やっぱり、ゲーム・ミュージックと、ともにありました。
サントラは必ず買いましたね。
「逆転裁判」シリーズは、サントラの方を全部先に揃えたのに、ついに第1作しか、最後まで行けなかったり。
正直なところ、音楽で満足してしまって(笑)
そう、昔のゲームの記憶、やりこんだゲームの記憶は、音楽。
映像ももちろん覚えてますが、やぱり、記憶の扉に直接作用するのは、音楽なんです。
ゲームミュージックは、改めてゲームをプレイしなくても、ゲームの雰囲気を味わわせてくれる。
プレイした記憶を、呼び起こしてくれる。
楽しかった記憶、苦しかった記憶を。
だから、昔遊んだゲームを、いつまでも楽しめる。
時には一度もプレイしていなくても、その場面の雰囲気を、感じさせてくれます。
もはや、新しいゲームがなくても十分なくらい、なんです。
(ゲーム会社さん、ごめんなさい…)
ゲームからはほぼ、卒業ですが、ゲームミュージックからは、卒業することはありません。