(敬称略)
サッカーでは「サポーターの番号」だそうですね。
ホークスでは、高谷。
キャッチャー以外の能力も高い選手です。
でもね、僕にとっての最大の印象の、背番号12は…
「トマソン」!
巨人の4番候補として、アメリカからやってきた、外国人バッターでした。
当時僕は野球の見始め。
打てないガイジンだなぁ~って印象だったんです。
実際は、ご存知の通り。
「トマ損」「害人」「舶来扇風機」などと、まぁひどい言われようをしたもんです。
ホームランは20本は打ったらしいですが、三振は当時の記録、年間132。
守備でも致命的なエラーなどもあって、2年で解雇されました。
ところで、この写真…
万世橋から撮ったものです。
手前は川です。
上から降りてくる階段が見えると思いますが、実はこの階段の上は、公衆便所。
出入口はふさがれていて、入れないのです。
(実際には点検用(かな?)の、小さな入口があります)
階段が折れた先だって、何やら小部屋のようではありますが、この先は橋本体になっていて、どこにもつながっていません(はずです)。
なので、こんな所に階段なんて置いとくの、無意味だと思いません?
てっぺんを何かで塞がれています。
てっぺんにあるのは…
立派な歩道橋!
もうあの階段は、用をなさないのです。
それでも、撤去されることもなく、その姿をとどめている。
それは「ある意味、芸術だ!」とおっしゃった方が、おられましてね。
そう、トマソンは打てない守れない走れないのに、巨人首脳は4番に据え続けた。
まるで飾っておくかのように。
転じて、既に役割を失っている(始めからない?)のに、飾ってあるように存在する不動産付随物を、「トマソン」って言うわけです。
他にもいろいろあるようですよ。
階上の壁に唐突にあって、足を踏み出すと落ちてしまうドアとか、
道路から上がる階段はあるのに、入口が失われて降りるしかない階段とか、
既に暗渠でフタをされているのに、未だ存在する橋とか、
何故か天に向かって伸びている、螺旋階段とか、
唐突に存在するトンネルとか、
「飾っとく」と言う観点では、建物が失われて、その影の部分だけが隣の壁に、模様として残った、「原爆型」というものもあるそうです。
実は「トマソン」って、たまに登場する位置情報SNS「ロケタッチ」に、カテゴリとしてあったのが、僕の出会いです。
そう、街歩きとしてはなかなか興味深いテーマなんですよ!