たまたま、見かけました。
写真のみで、恐縮ですが。
JR東日本209系ですね。
1000番台で、元々は千代田線乗り入れ用でしたが、今は中央快速線を走ります。
転属にあたって、ある粋な計らいが。
元々のGTOインバータが、存置されたんです。
写真ではわかりませんが、加減速時に大きな音がします。
かつて京浜東北線や、総武快速線・横須賀線を走っていた仲間と、同じ系統、と言えば、ピンと来る人もいるかな?
GTOは、「Gate Turn Off」の略。
反対方向の電流をぶつけることで、高速に電流を入り切りする、サイリスタという装置です。
目的は、三相交流電流を作りだし、なおかつ電圧と周波数を制御することです。
鉄道界ではこの当時に主流になった、誘導電動機というモーターがありまして。
軽くて丈夫、しかも軸に接点がない(電磁誘導で回しますから)ため、保守が圧倒的に容易など、いいことずくめのモーターなんですが、鉄道での制御は、架線を流れる直流や単相の交流から、三相交流を作り出必要があって。
しかも、滑らかな加減速のためには、電圧の他に、周波数も自在に制御出来る必要がありました。
しかし欠点として、変換時にかなり大きな音が出ます。
鉄道ファンなら、乗ってる気がすると、好意的に受け止めてくれますが、一般の乗客には不評です。
なので、今はトランジスタを使う、もっと静かなIGBT素子(Insulated Gate Bipolar Transistor)を使うのが、主流になっています。
GTOは廃車になったり、インバータ装置を載せ替えられたりして、今は少数派です。
この209系も、転属にあたって、インバータ装置を載せ替える可能性がありました。
しかし、転属理由が「中央快速線にグリーン車を連結するために、編成が不足するのを、一時的に補うため」だったため、とりあえずの状態で、帯色と最低限の改造で、中央快速線の仲間に加わりました。
昔のサウンド、そのままに♪
とは言え、たった2編成しかないので、70本近い編成数がある(10連換算)中央快速線では、極めてレアな存在!
大当たりを引けば、今となっては懐かしい、あの重々しいサウンドが聴けますよ!
209系も、今後グリーン車組み込みが本格的に始まると、近々役目を終えることになります。
中央快速線は、通勤で使いますが、狙って乗るわけにはいかないので、運よく当たった時は、ノスタルジックなサウンドを、楽しみましょう♪