「中央のリーグ」ですかね?
「太平洋のリーグ」なのかしら?
昔から、「人気のセ・実力のパ」って言われました。
と言うか、人気がなかったんですね。
パ・リーグは。
やっぱり、東京の巨人軍と、大阪(関西)の阪神タイガースが、人気を二分。
両方ともセ・リーグですし、残りも中日(東海)、横浜DeNA(横浜)、広島と、大都市を効率よく押さえます。
残るヤクルトも、本拠地・神宮球場は野球の聖地みたいな場所ですから、6球団とも、人気という面では申し分ありません。
一方、パ・リーグは大阪に偏っていた時代が長く、関西ではファンが多いです。
でも、今は随分ばらけて、大阪・神戸(オリックス)、所沢(西武)、福岡(ソフトバンクホークス)、札幌(日本ハム)、千葉(ロッテ)、仙台(楽天)と、広域に。
都市の規模では劣りますが、どこも地域に根ざした経営で、各地に熱心なファンを獲得しています。
僕自身は、巨人ファンがスタートですから、高校生まではほぼ、巨人戦しか見ませんでした。
見れなかった、と言うのが正しいでしょうね。
当時は80年代でしたが、セ・リーグの方が強かったですね。
でも90年代になると、西武が台頭。
僕が応援していた巨人を、4タテでねじ伏せてしまい、逆に野球の視点が広がりましたね。
2000年代は、パ・リーグにとっては暗黒の時期で。
伝統ある球団・近鉄が、合併により消滅。
楽天が登場したり、オーナー企業が変わったりしました。
この頃のパ・リーグの試合なんて、人は全然入ってなかった。
カップルがベンチに寝転がって、のんびりキスなんてのが、面白おかしく報じられたりもしました。
でも、ここでパ・リーグは、一致結束。
普段はライバルながらも、どうしたら試合が面白くなり、集客出来るのかを、みんなで一生懸命考えて、実行した。
例えば、西武とロッテは、実力拮抗のライバル関係にあるし、地域的にも隣県同士。
そこで、「関東ダービー」なんて銘打って、コラボ的な企画を打ったり。
これは、お互いのファンが、相手のホーム球場を訪れることになって、いろんな相乗効果が生まれました。
他にも、大阪付近に集中していた球団を懐かしんで、「近鉄vs南海」とか「阪急vs南海」とかを再現、「クラシックゲーム」として開催されたこともあります。
昔のユニフォームが踊り、昔の応援歌が流れたりして、往年のファンには懐かしい、新しいファンには新鮮な、名物企画になっていますね。
こうやって、野球を一つのショーと捉え、ともに楽しいことを目指して、球団が努力を重ねていくと、実はファンにも、お互いの球団を認め合う機運が生まれます。
そして生まれた言葉が…
「パ・リーグファン」
パ・リーグ自体を愛し、ともに切磋琢磨しつつ、一緒に盛り上がろうという機運が、ファンにもあるんですよね。
多くのパ・リーグファンは、もちろん自チームのことはよく知っていますが、それ以外のパ・リーグチームのことも、ある程度知識を持っています。
だから、いいプレーには敵味方なく拍手し(時には悔しがり)、他のパ・リーグファンとも、お互いのチームの良さを認め、仲良くやっていける。
それが、パ・リーグファン。
日本シリーズだって、パリーグの代表を応援しつつ、楽しんで見れると思いますよ。
セ・リーグには、こういうファンって、少ないんじゃないかな?
セ・リーグファンは、「セ・リーグの特定のチーム“のみの”ファン」の方が多い気がします。
自チームを愛する気持ちは、非常に強いものの、他チームのファンとは、上手くいかないかな?
ちょっと、損かも~ なんて思いながら、見てますけどね。
そのパ・リーグが、日本シリーズの勝ち数でセ・リーグを抜いたのは、去年だったそうです。
今年も、4つ積み増しましたね。
そして、日本一の回数でも、今回でパ・リーグが、セ・リーグを抜きました。
特に去年と今年は、ほぼ無抵抗に近い形で、巨人は敗れ去りましたね。
いろいろ、言われましたね。
投球の球速が違うとか、バットスイングの鋭さが違うとか。
全力疾走を挙げた人や、DH制に言及した人もいました。
でも一番は、
「ホークスやパ・リーグの選手は、本当に心底楽しんで、野球をしている」
これに、尽きるんじゃないでしょうか?