「ク」も、意味は2つ。
電車・気動車と、貨車で違います。
まずは電車・気動車から。
電車の場合は、運転台のある車両です。
今でこそ、電車は長編成も組めるようになってます。
4両、6両、8両、10両。
JRの中距離電車などは、15両!なんてのもあります。
駅で待ってると、「今度の電車は“短い”10両で…」なんてアナウンスが。
どこが短いんだろう…、ってツッコミはさておき、10両もあれば、運転台のある車両は2両で済むわけで、特別な存在。
それらには記号「ク」を付けます。
モーターがなければ「ク」、モーターも持ってれば「クモ」になります。
ところが、電車の黎明期は、電車は1両で走るのがほとんどでした。
設備や、ブレーキの応答の問題などで、そもそも長編成など、組めなかったのです。
なので、大半の車両が、モーターを持っていました。
ただし、朝夕のラッシュの時、押し寄せる客を乗せるスペースを広げる目的で、モーターのない付随車を連結することがあったのです。
増結用だったので、モーターは不要。
効率的にも、その方がよかったわけです。
なので、かつてはモーターがあれば、運転台があろうとなかろうと「モ」、モーターがなくて運転台があれば、「ク」を付けていました。
由来は「くっついて走る」の「ク」、と言われています。
※ 昔はこのような車両を「駆動車」と言ったという説もあり、「駆動車の「ク」」説もあります。
一方、非電化線を走る気動車は、今でも短編成が主流。
なので、多くの車両が運転台を持ちます。
そのため、運転台があろうとなかろうと、動力車なら「キ」、動力がなく、運転台はある場合が、「キク」になります。
ややこしいですが、都市圏に住んでると、「クハ」にはよく出会います。
「クモハ」は地方都市の方が、多いかな。
近年はグリーン車を先頭に持ってくる編成が結構あり、「クロ」や「クロハ」も見かけることがあります。
本来、車両では中央部、編成でも真ん中の乗り心地が一番いいので、グリーン車は中央部の方が多かったんですが、グリーン車を先頭車に持っていくと、パノラマなどの設備を付けやすかったり、通り抜け客や誤乗客(不正乗車客?)を防げるというメリットもあります。
小さなお子さんのいらっしゃる方は、ぜひ「ク」の車両に乗って、前方の景色を見せてあげて下さいね。