巨匠はもちろん、家事は炊事・掃除・洗濯と、エキスパートです。
でも、教えることに関しては、決して僕は上手いとは思いません。
最大の欠点は
「自分の土俵で教える」点です。
自分の土俵、つまりは自分の世界は、もちろん知り尽くした世界。
でもそれは、「自分だけの世界」
他人がその土俵に乗ってくれるかどうかは、わからないのです。
そもそも、人の土俵に乗らない主義の人かもしれない。
そういう人に、自分の土俵に乗るのを前提に教えても、理解されなかったり反発されたり、上手くいく可能性は低いのです。
一方、僕はパソコンのインストラクターを経験しました。
この職業は、生徒の年齢や経験に応じて、教え方を変えなければなりません。
ある程度のレベルの人には通じても、入門者には通じない。
入門者にはちょうどよくても、経験者にはまどろっこしい。
こんな2人にも、等しく理解してもらって、帰さなければならないんです。
つまり、「相手の土俵で仕事をする」必要があるんです。
こちらが、合わせてあげないといけない。
そういう人が、先生やインストラクターに、向いてるんだと思います。
逆に、長嶋茂雄は選手としては天才でも、名指導者にはなれなかったのは、自分の土俵でしか指導ができなかったからなんだと思います。
そう、教えることは、別の技術。
立派な技術なのです。
この「教える」が上手くいかないと、せっかくの資産が継承されないですよね。
社会的には、とても重要な技術、スキルだと思うんですよ。