(敬称略)
平田薫という選手がいました。
いま、普通にWikipediaを引くと、仙台出身の女性タレントが出てきてしまいますが、巨人ほかに同名の選手が在籍していたんです。
もちろん、“男”ですよ!
残念ながら、常時出る選手ではありませんでした。
しかし、「左ピッチャーにはめっぽう強い」って特技がありまして。
ここぞという時の右代打として、一世を風靡したんです。
時には決勝打を打って、スポーツ紙の一面を飾ることも。
「七夕男」なんて言われました。
1998年まで現役で活躍しましたが、横浜大洋に移籍してからは、レギュラーで活躍することもあったようで。
それでも130試合(当時)、常時出ることはありませんでした。
ただそれでも、常に一軍に帯同して、チャンスが来れば、お呼びがかかる。
これって、すごいことだと思うんです。
首脳陣が、置いときたいと思ったから、一軍にいたわけで。
一芸に秀でる選手は、レギュラーは厳しいかもしれなくても、一軍に帯同することは出来る。
活躍するチャンスを確保することが、出来やすいんだと思います。
でも、それだけではダメで、チャンスを活かし続けてきたから、長く一軍で活躍できた。
首脳陣やファンの信頼も、勝ち取れた。
記録も残りますが、記憶にも大いに残った選手ですから、大成功だったと思うんです。
中には1年だけ活躍して、それだけで球界を去ってしまう選手もいますが、それだって、その“一世を風靡”することが、どんなに大変なことか。
やっぱり彼らは、類い希なる才能の、持ち主たちなんですね。