この記号も、お馴染みですね。
電動車。
モーターを積んだ車両です。
電車の場合、編成の半分近くが、この記号を名乗ります。
全部の車両じゃないけど、パンタグラフがあったり、客用の発電機があったり。
ただ、これらは電動車にしかないわけではないですけどね。
あくまで、動力としてのモーターを積んでるか、ってわけです。
モーターの動力をどうやって車輪に伝えるか。
今は「カルダン駆動」、ってのを使います。
自由度を許容した継ぎ手です。
昔のガソリン動車は、車みたいにクラッチ板があって、変速するときはクラッチを切って、エンジンと車輪をつないでいたそうです。
ただ、鉄道車両は重いので、運転はむちゃくちゃ難しいらしい。
ちょっとクラッチ操作を誤ると、壊れてしまう…。
改良されて、モーターの片方を車軸の上に載っける「吊りかけ駆動」へ。
歯車を使って、動力を伝えます。
車軸、折れちゃう?
大丈夫なんでしょうが、軌道からの揺れや歪みなどが、直接モーターに伝わるので、モーターは頑丈に造らなければなりません。
そして、「カルダン駆動」に。
自在継手で両者をつなげば、自由度が高い分、安定して走れ、乗り心地にも影響するんじゃないかな?
車輪にモーターが乗っからなくなったので、モーターをそれほど頑丈に造らなくてもよくなり、小さく、軽く出来たそうですよ。
人を乗せる電車には、カルダン駆動が向くわけです。
ただ、電気機関車は今でも、吊りかけ駆動を使うものが多いと聞きます。
歯車で伝える駆動はより確実だし、大きくて強いモーターは、逆に吊りかけ駆動の方が使いやすいんだそうです。
現在も幹線の主力として働く、このEF210形機も、吊りかけ駆動を使うそうですよ。
あっ、記号「モ」は付かないけどね…。