「蛍の光」が流れるまで、あと1日弱かな?
藤山一郎指揮…は、古いか…。(現在は平尾昌晃氏)
原曲はスコットランド民謡 「オールド・ラング・サイン」。
作詞は稲垣千頴で、蛍の光、雪明かりにまで頼って勉学を重ねる中国の故事「蛍雪の功」から、作られました。
イギリスと中国の、合作なんですね。
戦後はやっぱり紅白の影響が大きくて、年末を思わせる曲となりました。
ところでもう一つ、この曲が使われる場面を思い浮かべません?
「~当店はまもなく、閉店させていただきます…」
そう、お店の閉店の音楽です。
しかし、大きな違いが一つ。
「蛍の光」は4拍子、「閉店の音楽」は、実は3拍子なんです。
正確には、閉店の音楽は「別れのワルツ」という、アレンジ曲なんです。
ちゃんと題材がありまして。
1940年、ヴィヴィアン・リー、ロバート・テイラーが演じた「哀愁」の中で、お店の閉店のBGMとして、使われていたんだそうです。
このとき、2人は踊りつつ、楽団が一つずつ、キャンドルを消していき、最後に2人は口づけをかわす。
なんとも言えないロマンチックな場面♪
もちろん、大人気になりました。
この曲は日本でも大人気になり、レコード化されました。
編曲者は「ユージン・コスマン」。
終戦直後に入ってきた、アメリカのロマンチックな映画、そしてロマンチックな音楽。
大人気になったそうです。
でも実は、裏話が。
コロンビアがレコード化しようとしたものの、そもそもアメリカにも、そんな原盤はなかったんです。
諦めきれないコロンビアは、ユージン・コスマン氏に採譜を依頼し、世に出したんだそうです。
ちなみに、ユージン・コスマン氏とは…
古関裕而氏
名前をもじると、ユージンさんに、なるでしょ?
きっと、洋画のイメージを壊さないように、こうしたんでしょうね。
今は情報が氾濫、時には一人歩きすらする時代。
この当時は情報の伝搬はゆっくりで、範囲も狭かったかも知れないけれど、隠すべきところは隠せた時代。
どっちの方がいいのか?
一概には言えないかも知れませんね~