「サ」は電車・気動車、貨車、職用車で、意味が違いました。
まずは電車・気動車の「サ」から。
「ク」の記憶・1にて、昔は電車の大半がモーターを持っていて、例外的にモーターがないが、運転台はある車両に、「ク」がついた、と書きました。
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さらに乗客が増えると、運転台さえない車両が登場しました。
運転台がないと、入替の時に移動が出来ません。
そのデメリットを踏まえた上での、車両ですね。
付随車といいます。
事実、運転台がないので、その分定員が多く取れたり、冷房用の電源や、トイレなどを設置できたり。
モーターがないので、静か。
と言うことは、高い等級の客車に向きます。
グリーン車は元々「サロ」が多かったです。
今はクロも、クモロもありますけどね。
電源やその他機器のスペースが必要だった、食堂車やビュッフェ車も、ほとんどが動力を持たず、「サシ」か「サハシ」でしたね。
気動車の「キシ」は、あったようですが。
気動車でエンジンも運転台もない中間車は、「キサ」になります。
ところで、グリーン車や食堂車は、列車によって営業するしないが違うので、切り離すこともありました。
その時のために、簡易運転台を持っていたものもいたようです。
構内だけの使用だったようで、「ク」にはならなかったようですね。
中には他車に供給する電源を持ったり、パンタグラフを備えた「サ」もありましたが、動力がなければ、「サ」になります。
ちなみに、語源ですが…、
「候ふ(さぶらふ)」(貴人に随行する)とか、「Subordinate」(随行する)、とか、「差し挟む」とか、諸説あります。
僕は「差し挟む」説がいいかなぁ…。