東武も複々線を持っていますが、小田急にも長い複々線区間があります。
特徴には、違いがあって。
東武は各停が内側、急行が外側です。
運用は、この方がしやすく。
各停を折り返すのが容易で、竹ノ塚、草加、北越谷に折り返し線があり、折り返すことが出来ます。
各停のみの駅が、島式ホームで造れるので、駅の幅も抑えられます。
一方、小田急は内側に急行線を持ってきて、各停が外側を走ります。
この形だと、各停の折り返す場合、本線と立体交差を伴う、複雑な折り返し線が必要になります。
それでも、成城学園前に折り返し設備が設けられています。
各停の駅も相対式になり、駅の構造は大きくなります。
でも、この方式の最大の利点は、「急行線が直線になること」
スピードを落とさずに通過出来るのです。
と言うのも、東武方式だと、駅に来るたびに、外側の急行線は各停の駅を避けるため、S字カーブが発生します。
当然、スピードを落とさなければなりません。
今は少なくなりましたが、草加駅で緩急同時に発車しても、しばらくは各停がリードするんですよ。
各停の方が、直線に近いからです。
一方、小田急方式だと、急行線に障害物がありません。
真っ直ぐ線路を敷けるので、スピードを落とさずに通過出来るのです。
新幹線も、この方式ですね。
小田急もロマンスカーを持つので、スピードは重視しているんでしょうね。
ちなみに、複々線にはもう一つ、方式がありまして。
この方式だと、乗り換えには階段を使わないといけないので、利便性は低いです。
ただ、線増工事の際に、既存路線への影響が少ないこと、事故があった時に、もう片方の路線に影響が少ないことが、利点でしょうね。
一つの路線で、4本も線路を持つ区間は、そうはありません。
でも、同方向の併走が見られたりして、楽しい区間でもありますね。