(敬称略)
下柳剛。
ホークス、日本ハム、阪神、楽天と渡り歩いた、豪腕ピッチャーです。
熱い男です。
ホークスでも頭角を現しました、タフな場面で力投しましたが、最も輝いたのは、阪神時代。
この頃にはベテランの味も加わって、大車輪の活躍でした。
ホークスとは2003年に、日本シリーズを戦っています。
自身は第5戦に登板、あの斉藤和巳に投げ勝ち、王手を掛けています。
背番号91は、最後の楽天時代に付けていた番号です。
当初は「クッピン(おいちょかぶでの親最高の役)」なんて言われてましたが、実は阪神時代、自身が親父とまで慕った、島野育夫元阪神コーチの番号に因んだそうです。
この島野コーチ、当代きっての名参謀で、特に相手のクセを見抜くことに関しては、右に出るものがないと言われます。
でもそれ以上に、荒くれが揃う選手たちをまとめ、人心を掌握する能力に長けていました。
監督と反りが合わない選手でも、この島野コーチが間に入って、取り持つこともしばしば。
下柳も実はかなりシャイで、人見知りをするような性格だそうです。
そんな彼の心を、島野コーチはつかんだのでしょう。
大いに慕ったそうです。
一人の人間との出会いが、下柳剛の人生を変えたと言っても、過言ではないかも知れません。