夜。
荒川放水路橋梁から。
川面は、真っ暗です。
橋には、照明があります。
鉄道橋はありませんが、道路の橋はそれなりの交通量があれば、照明がつきますね。
でも、川自体には照明なんてないのが普通です。
下手すれば、土手だって暗い場合もあります。
そんな真っ暗な川の側道を、自転車でよく走っていました。
大学4年の頃。
就職は絶望的で、卒研も上手く行かず。
いつしか大学を離れ、自転車であちこちを走り回る毎日でした。
ある日も、梓川を豊科方面に、訳もなく走らせて。
橋を越えるごとに照明が少なくなって、しまいには真っ暗。
月が出てたのか、水面は鈍い銀色に光ってて。
ものすごく、不気味でした。
吸い込まれそうな、感じさえ…
その後、大学に戻って研究を再開。
何とか卒業にはこぎ着け、翌年はアルバイトをしながら、公務員試験挑戦と、人生の歯車は、再び回り続けるんですけど、
この、「夜の川の景色」が、僕の大学時代において、大きな印象として、脳裏に残っているのです。