(敬称略)
若きエースが付ける番号ですね。
かつて、齋藤雅樹が付けました。
「背番号11」でも触れましたが、球は速くてキレがありました。
渡辺久信は、そのまま自分の番号にしましたね。
長く、西武のエースとして活躍しました。
晩年は台湾でも活躍しました。
ウチ(ホークス)では、千賀滉大です。
千賀は実は、育成ドラフトの4位。
名古屋のスポーツショップ店主のすすめで、ホークスは獲得を決めたそうです。
最初の年は、ひたすら三軍で投げる毎日。
かつて巨人にあった三軍は、故障者のためというイメージがありますが、ホークスの三軍は全然性格が違います。
最大の目的は、「実戦の機会を与えること」
走ることも必要でしょうし、バットを振ることも、ノックを受けることも、ブルペンで投げることも必要でしょうが、やっぱり実戦の経験に勝るものはないと言います。
でも、一軍は勝つための組織だし、二軍は一軍に新しい戦力を送り込むための組織。
光るものはあっても、総合的には課題が多い選手は、二軍のグラウンドにも立てないのです。
そこで、そのような「光るものを持つ」選手を鍛え、どんどん試合に出して、経験を積ませる。
その相手は大学だったり社会人だったり、独立リーグだったり。
決して生やさしい相手ではありません。
彼らと切磋琢磨して、二軍、引いては一軍に、多様な戦力を送り出す。
これが、ホークスの三軍の、最大の目的なんだそうです。
1年間三軍で過ごした千賀は、まず抑えで頭角を現します。
球速を武器に、バッタバッタと相手をなぎ倒す。
非常に魅力的な選手だったわけです。
ただ、怪我があって、思うような球が投げられなくなった。
あと、僕の印象ですが、ちょっと調子に乗ったところがあったかも知れない。
「本当は先発が希望だった」という、もどかしさもあったでしょう。
また2年弱、今度は先発を見据えて努力して、再び花開いたのが、今年でしょう。
今年の投球なら、安心してみていられる。
真の意味で、ホークスの貴重な戦力になったんです。
WBCでは日本代表としても活躍。
本格派、実力派の投手として、全国区の選手になりました。
育成制度は、二軍戦にしか出場が出来ず、しかも3年という期限付き。
(再契約は出来る)
厳しさに晒される日々を送ることになりますが、思いっきり野球が出来る環境です。
鍛えて、頑張って、結果を出して、支配下登録を勝ち取れば、一軍の舞台で活躍することも出来ます。
千賀滉大は、この道を通過した選手では、数少ない大輪の花を咲かせた一人。
今、二軍で這いずり回っている選手たちの、大きな星なのですよ。