「ヤ」の付く車両には、乗れません。
営業用ではなく、事業用の車両だからです。
つまり、客や貨物を積むのではなく、鉄道を運営するのに必要な、業務・作業などをするための車両です。
由来は役務(この場合はヤクム)の「ヤ」
「ヤクショ」説もあります。
事業用車と言っても、例えば雪かき車は「キ」、操重車(クレーン)は「ソ」、控車は「ヒ」など、専用の記号を持つものもありました。
それらに該当しない事業用車に、「ヤ」が付きました。
試験車が多いですね。
キヤ95とか、クモヤ193とか。
「マ」の記憶で出た“マヤ検”は、軌道試験車でしたね。
こちらは「オヤ31」
車両限界測定車
実際に車両が通ったとき、軌道にぶつかるものがないかどうか、実際に走らせて調べる車両です。
試験時は矢羽根を立てるので、通称「おいらん列車」です。
変わった車両と言えば、「ヤ550」形!
除草剤を撒くための車両です。
車両には除草剤を積むタンクが付いており、てっきり古いタンク車からの転用かと思いきや、種車は無蓋車(トキ25000)!
無蓋車の低い枠を取っ払い、わざわざタンクを新製して、乗っけたんだそうです。
こんな車両が、18両!
転用すべき役割が、あったんです。
「桜島の灰の除去」
灰が線路に積もると効率が落ちますし、架線に積もるとスパークを起こして危険です。
そのため、架線や軌道の灰の除去を目的に、JR九州が引き取ったのでした。
ただ実際は、あまり出番はないままに留置されて、最近廃車になったそうです。
珍車だし、撮れるもんなら撮っときゃよかったなぁ…。