ごく普通の、お菓子です。
よく見ると、右側に切り欠きがありますね。
このちょっとの工夫で、封が切りやすくなりました♪
逆に言えば、かなり頑丈にしても、消費者が開けられるようになったので、より密封性を高くでき、ひいてはお菓子の安全性が高まった、とも言えるでしょう。
ところで、このお菓子の場合、どうやって開けますか?
多くの人が、左手でお菓子の上部をつまみ、お菓子の右側の端に右手をかけて、手前に強く引いて開封すると思います。
…右利きの人は。
僕みたいな左利きは、右手ではなく、左手の方が力が入ります。
そうすると、菓子上部をつまむのは右手。
左手でお菓子の左端を、ぐいっと引っ張るんですが、もちろん上手くいかない。
こちら側には「切り欠き」がないからです。
嗚呼、世の中のものは、全て右利きのために出来ている。
ATMだって、左手でカードを持ったら、斜めに投入口に入れなければいけない。
ボタンだって、右の方にあるのが多いし。
逆にトイレットペーパーは、左にあるので、左手では取りにくいんです。
自動改札機にきっぷやカード(当時はイオカードなど)を入れなきゃいけないのは、もう大変!
歩きながら、小さなきっぷを小さな的へ、入れなければならない。
左からだと、体をくねらせて入れないと、うまく入らないんです。
ICカード乗車券には、救われましたよ。
右側にはあるけど、的は大きく、押しやすくなりましたから。
商品デザインは、たいていは右利きの人が行います。
当然、右利きは右利きしか知らないから、右利きが使いやすいような商品に仕上がるわけです。
でもね、左利きはそんなことには文句は言わない。
慣れっこだから。
さっきのお菓子だって、こうすれば!
お菓子を裏返せば、切り欠きは左側に来るんですよ♪
左利きの人は、全人口の1割ほどといわれています。
無視できない数ではあるけれど、右利きに比べると、圧倒的に少ない。
なのでほとんどの場合、右利き用の商品をそのまま使わざるを得ないんです。
多少やりにくい場合も、あるけれど。
でも、そんな不自由になれていると、こんなちょっとの工夫が出来るようになる。
先ほどの商品デザインだって、左利きの人が担当すれば、もっと違ったものが出来るかも知れません。
左利きは事実上、左利きも右利きも、知っているから。
マイノリティのような、マイノリティじゃないような、左利き。
あなたの周りで、健気に生きてるんですよ!