「ヒ」
控車(ひかえしゃ)と言います。
貨車扱いですが、一般の人は、まず見る機会はないでしょう。
仕事場は貨車の操車場とか、港ですから。
…港のは、見る機会があり得たかな?
大きく分けて、2つの役割がありました。
操車場で働くものは、機関車の次に連結されて、貨車の連結や解結の補助をしたそうです。
ほとんど、朝礼台に車輪を付けたような車両で、係員が飛び乗って、あれこれ指示を出したり、なんてこともあったそうです。
港のものは、青函連絡船に貨車を押し込む/引き出すとき、機関車と貨車の間に挟んで連結される車両です。
当時は青函連絡船で、貨車を直接運んだんですよ。
貨車を船に乗せる際に、機関車で押していくわけですが、そのまま連結すると、機関車が岸壁ギリギリまで来ないと、貨車を乗せられません。
でもこれって、ものすごく危険。
岸壁でレールは切れてるので、もし脱線でもしたら、復旧が大変!!
下手したら、機関車は海に落ちてしまいます。
もし船にかかれば、船だって危ない!
機関車って、ものすごく重いのです…。
それを防ぐために、機関車と貨車の間に、控車を数両挟みます。
こうすると、機関車を岸壁から遠くに置いたまま、貨車の解結(積み込み)が出来るわけです。
今は青函トンネルで貨物車を運べますが、そうすると新幹線が高速を出せないと、旅客会社は何とかしたいらしいですね。
仕組みについては触れませんが、物流屋の端くれとしては、貨物輸送をないがしろにしてまで、速度にこだわって欲しくないですね。
特に北海道は、青函トンネルの利用が制限されると、あとはフェリーしかない。
飛行機もあるけど、物流としての利用はどうしても限られるわけで。
高速に、確実に輸送できる、青函トンネルの鉄道貨物輸送は、道民の大切な財産なんですよ!