(敬称略)
1989年の日本シリーズ。
巨人と、近鉄。
多分、受験勉強そっちのけで、見てたはず。
試合は近鉄が3連勝。
例のK投手のビッグマウスなどが出て、このまま4連勝かと思われた、第4戦。
立ちはだかった投手がいました。
香田勲男。
背番号48。
後のない試合で先発した香田は、持ち味の緩急、特にスローカーブが冴えて、完封勝利を挙げます。
自身は、前の試合で水野がリリーフで好投したのを参考にしたと語っています。
短期決戦の戦い方を、知っていたわけです。
香田は最終の第7戦でも好投して、巨人は3連敗の後に4連勝を飾り、逆転日本一に輝きました。
僕が巨人ファンだった頃の、最後の優勝でした。
その後、香田はトレードで、その近鉄に移籍。
今度はブルペンの一員として活躍しました。
環境の変化は大きかったようですが、最後には結果を出してきました。
引退後は投手コーチとして才覚を発揮、巨人では内海や山口鉄也、阪神では岩貞らを育てています。
先発もリリーフも、大きな舞台も経験した香田。
その貴重な経験が、活きてるのでしょう。
香田は今年も、阪神の投手コーチを務めます。