憲法が施行されてから、53年になりますね。
今の憲法が有効になって、半世紀以上が経ったわけです。
憲法について、考えてみようと。
今、安倍首相は「憲法を変える」とか「自主憲法」とかって、よく言いますね。
でも、「どこをどう変えたい」とは、あまり言ってないんですよね。
野党とかは、「9条を変えたいんだろ」って思ってるようですが、僕は違うと思う。
僕が安倍首相の立場だったら、まず「96条」を変えるでしょう。
そう、「憲法改正の手続き」です。
日本国憲法って、改正が一度もありません。
今、世界の憲法の「改正履歴」を見てみると、日本国憲法は世界的にも、古い憲法と言えるそうです。
改正を規定する96条に従えば…
両院国会議員の(出席議員じゃなく)2/3が賛成しなければ、発議さえ出来ません。
解散がある衆議院、任期が長い参議院の、両方で大勝しないと、発議のチャンスがないわけです。
発議が出来ても、国民投票で投票総数の、過半数の賛成がないと、改正は成立しません。
非常に厳格な憲法といえるでしょう。
まぁ、国の大本の憲法ですから、そう易々と、憲法は変えるべきではないと思います。
特に、平和主義の9条を変えられないように、との、起草者の意図があったと思います。
ただ、政府としては、特に国際協調などで、憲法に規定されていないことをやらざるを得ない場合があります。
その時、苦し紛れに繰り出したのが、「解釈の変更」。
やむを得ないとは言え、手続き上は問題がありますよね。
政府(与党も?)で決めてしまったんですから。
しっかりとした、憲法との整合性を、議論してこなかったのでは?とも思います。
憲法があまりにも厳格なため、憲法論議そのものが排除されてしまったような、気はしますね。
あと、この96条は、どうも全面改正を想定しているようですね。
例えば、章の構成が変わるような、大がかりな改正の場合は、96条のような厳格な手続きが必要でしょう。
でも、例えば国民の権利に「プライバシー」を加えるとか、国民の義務に「緊急時の行動」などを規定するとか、章内で完結する加筆訂正の場合は、別の手続きがあっていい。
国民投票は残しつつ、発議のハードルは、下げてもいいと思います。
以前誰かが言った「加憲」に近いですね。
正確には「加筆訂正憲」かな。
あるいは、権利義務に関する条文に、絞ってもいいかもしれません。
平和主義の9条など、コアな条文を変えるには、今まで通りの厳格さがあるべきと思います。
基本的に、安倍首相がもし、96条の改正を含む改憲案を出してきたら、僕は反対するでしょう。
ただし、96条が9条などの基本的な条文を、従来通りの保護をしつつ、それ以外の条文の改正を、柔軟にするものであれば、僕も柔軟に対応すると思います。