先日、こんなニュースが。
オリンピックの選手村、居住の部屋だそうです。
環境への配慮、あとはバラしやすいためかな?
一部、ダンボール素材を使っているそうです。
それは、いいんですが…
著作権ありますから、直接写真は載せませんが、布団の青、派手ですね~
非常に明るい、鮮やか青です。
水色に、近いですね。
しかも、縁取りがないので、非常に目立ちます。
巨匠(母)も言ってましたが、
「目が、休まらないんじゃない?」
休むという点では、目への刺激は、強いと思います。
休養するための「居室」という点では、ちょっとどうかな?って、思います。
もう一つ気になったのは、カラフルなイス。
これも、居室には似つかわないと思う。
パブリックな場所であれば、ともかく。
視覚は、感覚情報の多くを占めます。
なので、場所によって、入ってくる視覚情報の制御は、とても大切なんです。
オフィスなんかだと、白い壁や天井、机にして、明るさを確保しつつ、間接的に柔らかい照明を目指します。
一方で、目線の下はやや暗めにすると、陰陽の効果が出ます。
精密作業なら、スポットライトの使用も、効果的ですね。
色を多用して、非日常性を演出したり、敢えて暗めにして、隠れ家的な雰囲気にしたり。
家具調度品はアクセントとして、少量の色でも彩りを放ちます。
居所の場合は、あまり色を使わず、ややくすんだ白系、茶系、あるいは中間色などでまとめるのが、一般的ですね。
色数も、色味も、抑えて。
鮮やかな青い布団も、縁取りに白が加わるだけで、主張が弱まって、落ち着いて溶け込むような気がします。
…と、ここまで考えたところ。。。
あることに、気づいて。
「この配色が、バッチリはまる部屋が、実はあるんじゃないか?」
それは、「子供部屋」です。
子供は鮮やかさ、原色を好む傾向にあります。
また、子供の場合は、部屋は寝るためだけじゃなくて、遊んだり活動したりする部屋になります。
つまり、子供部屋なら、多少派手な色でも使え、むしろ好まれるのです。
3色のイスがあっても、喜ばれるでしょう。
そもそも、選手の年齢層は、大半が僕よりも、遙かに若いです。
10代の子供だって、いますね。
彼らの家での普段の居所は、実は「子供部屋」だったり、するわけです。
ある程度年齢が高い選手もいますけど、オリンピックの選手なんて、常に非日常にいるようなもの。
立場としては、「子供の立場」に近いと思います。
この配色は、彼らの心理を、上手く突いているのかも知れませんね。
それに、脚光を浴び、喝采を浴び、カクテル光線を浴び続ける彼らにとっては、これくらいの刺激は、むしろちょうどいいのかも。
僕らからすれば、派手ですが、彼らからすれば、実は落ち着くぐらいな配色、なのかも知れません。
実際、布団の水色系は、元気を出す効果のある色。
それでいて、照明が暗くなって、「青」になると、鎮静効果があります。
「試合では元気に♪休む時はぐっすり…」
そういう意味では、面白い色を使っているように、思えてきましたね。
そう。
色や配色を設計するには、実際に使う、過ごす人の心理まで計算しないと、いけないわけです。
きっと、設計者はあれこれ調べて考えて、この配色にしたんでしょうし、それを見て、僕もこんな仮説を、立ててみました。
どっちも「大当たり!」だと、うれしいですね♪