今週のお題「好きな漫画」
正確には、漫画というにはちょっと…ですが!?
「旅の絵本」
安野光雅氏の絵本です。
本には文章はありません。
ヨーロッパ(ⅠⅡ)やイギリス、アメリカ、スペイン、デンマークを、こんな草原の町が続くように、描かれています。
見開きには旅人が描かれ、本の中を旅する構成になっています。
最初のページで、旅人は船でやってくることが多いですね。
次のページで馬を手に入れ、旅をしていきます。
最初は辺境だった土地も、だんだん民家が増え、人々の生活なんかも描かれていきます。
かけっこをしたり、泥棒の捕り物があったり、多彩です。
それ以外にも、森の中に童話が隠れていたり。
赤ずきんちゃんを狙うオオカミがいたり、七匹の子ヤギがいたり。
見るたびに、発見があります。
町はどんどん大きくなって、真ん中辺のページは、大都市!
だんだん大きな建物は住宅に変わり、再び草原が増え、最後のページでは海。
旅人は船に乗り、帰っていきます。
(ⅠだけはⅡと続きになっていて、黄昏の草原を、旅人は馬を置いて、去っていきます。
Ⅱは草原の中で、途方に暮れる旅人からスタートします)
こうやって見ると、旅は別に壮大でなくてもいい。
日常の連続だって、立派な旅だと思います。
長い旅ですが、どこかホッとするような、そんな旅が続きます。