こんな所です。
「北沢浮遊選鉱場」
一見、廃墟。
まぁ、廃墟ですが…。
明治に入って、鉱業を近代化するに当たって、採掘された鉱石を分離選別するための施設が必要になりまして。
建てられたのが、こちらです。
基本的には先ほどの金山と同様。
比重の重い金を沈め、それ以外の石を取り除いて、金を集めます。
明治から稼働しているそうですが、大正時代は比較的いい時代で、政府がこの施設にお金をかけたので、今でも比較的良好な状態で残っているそうです。
一方、昭和になると戦争の色彩が濃くなり、政府も軍事優先。
いい材料が回ってこなくなり、昭和の部分の方が朽ちているそうです。
煉瓦造りの建物は、火力発電所。
これは、シックナーという施設。
言わば、濾過装置です。
選鉱には大量の水が必要で、それを再利用するために、泥と水を選別して、水を再利用する施設だったそうです。
これは、溶鉱炉だったかな?
トロッコの跡も、残っていました。
佐渡観光ではトキと佐渡金山がハイライトで、観光客はみんな行きますが、実はここは、知る人ぞ知る、のレベルとか。
ブラタモリでは訪れたそうですが、公式の案内は、あまりされてないそうです。
でも、佐渡島を世界遺産にしようと思えば、この施設こそが、価値があると思いますね。
産業の近代化の歴史や、時代ごとの事情が、今も残っている。
産業の栄枯盛衰が残り、目の前で見れるスポットは、他ではなかなかないと思います。
いい場所に連れてきていただいたと思います。