貨車に付く記号です。
冷蔵車。
主に鮮魚などを運ぶ車両です。
冷蔵車にも色々ありまして、一番強力なのは、冷蔵装置を積んでる車両ですが、日本では確か、実用化されなかったんじゃないかな?
給電(燃料供給)の問題もありますしね。
多かったのは、「氷槽」という氷(保冷剤)を入れる場所があって、その力で、断熱された荷室を保冷しながら運ぶタイプ。
「レサ」を使った高速貨物列車も、あったそうですよ。
ただ実際、使われたのは断熱機能だけで、氷槽自体も申し訳程度にしか使われなかった、という例も、少なくなかったようです。
というのも、日本の鮮魚輸送は、発泡スチロール製の容器に、魚を氷ごと入れて運ぶ方が多かったためです。
この方式ならば、容器の中は断熱されていますので、貨車は極端に暑くならなければいい、ということになります。
冷蔵車が存在したのは、1986年まで。
もともと、鉄道による鮮魚輸送には「着地留置」という制度があり、貨車が駅に着いてからも、荷下ろしせずにしばらく置いておくことができました。
貨車を側線に押し込んどけば、いいわけです。
時には着地に着く前に、行き先を変更することさえできたそうです。
荷主は市場の状況を見ての配送が可能で、特に着地留置は、トラックにはできない芸当でした。
しかし、それでもトラックに押されるようになり、切り札として登場した高速列車も、着地留置に対応しないため、思ったほど伸びなかったようで、鉄道での冷蔵輸送は、次第に衰退していきました。
国鉄が頻発した「ストライキ」も、大きなダメージを与えたと言います。
いくら断熱しているとは言え、限度があるのです。
現在は冷蔵コンテナが活躍しています。
電源を受けての冷蔵、冷凍コンテナも、あるそうですよ。