「二」は、荷物車。
電車・気動車或いは客車に、荷物用のスペースがある場合に、この記号が付きました。
国鉄が荷物の配送も受けていた事実は知っていますが、詳しいことあまり…。
ただ、長距離を動く編成ですから、1両ぐらい荷物車をつないで、小口荷物を送ろうという発想は、自然だったのでしょう。
ブルートレインにはたいてい、「カニ」という荷物車が付いていました。
電源車兼用なので、「カ」(47.5トン以上)という非常に重い区分になりました。
「カニ」を運んだかどうかは、知りませんが…。
夜に出る電車にも、「クモニ」、「クモユニ」といった荷物車(兼郵便車)が、連結されていました。
客を乗せる電車は地方都市止まりですが、荷物車はさらに先に行けるように、車両の両端に運転台を装備。
1両で走ることが出来ました。
後に荷物・郵便輸送はトラックに取って代わられ、余剰となっていたところを、地方の閑散電化区間を走れる客用の電車として、転用されたものもありました。
“1両でも走れる”が、幸いしたわけです。
実は近年、電車は数両でユニットを組んで編成するものがほとんどになり、1両に全ての機器を載せて、自力のみで運行可能な車両は、少なかったのです。
ただ、最近まで続いていた荷物としては、新聞輸送がありました。
早朝に販売店に届けなければならない、朝刊。
確かにブルートレインなら、夜間帯に遠くまで、新聞を輸送できます。
その分、原稿の締切を遅く出来るわけです。
房総地区は渋滞とかで、意外に道路事情が悪く、鉄道での新聞輸送が最近まで行われていたそうです。