貨車の記号です。
語源は「タンク」。
液体や気体(粉状の固体も)を運ぶ貨車です。
今残っている貨車の大半は、コンテナ車と、このタンク車です。
最大の特徴は、「密閉できること」。
着いてみたら積み荷がみんな漏れてしまったのでは、話になりません。
タンク車はそのほとんどが、ある液体(気体)を専用に運びます。
そのため、ものすごくたくさんの種類がありました。
比重もごく軽いものから、油系の重いものまで様々でしたから、重量記号的にも、「タ」、「タム」、「タラ」、「タサ」、「タキ」と、すべてが存在したことがあります。
これはガソリン専用の、タキ1000。
JRではなく、「日本石油輸送株式会社」が所有する、私有貨車です。
荷物だけでなく、貨車まで持ち込んで、機関車につないで運んでもらう例は、今でもよくあります。
実は、関越道や中央道など、山を越える長大トンネルがある高速道路は、危険物を積んだタンクローリーなどは、通行できない道が多いのです。
なので、鉄道によるガソリン輸送は、まだ需要があります。
特に東も西も山に囲まれた、長野県は、信越線口がしなの鉄道西上田駅、中央線口が篠ノ井線南松本駅に大きなターミナルがあり、今も石油輸送の専用列車が発着します。